ダンナ「どこかいこう!」
ワタシ「太陽の塔が見たい」
ダンナ「大阪か!」
ワタシ「小豆島に寄りたい」
ダンナ「寄るっていう距離でもないんだけど・・・」
とか言いながら、いつもワタシの行きたいところへ
プランニングして連れて行ってくれるダンナ旅行社。
小豆島はだいぶ以前、雑誌の中とじ旅企画で
オリーブオイルがとれる島として紹介されていて
なんとなく気になっていたのだ。
せっかくなので、
小豆島が舞台の映画「二十四の瞳」を事前に見ておいた。
高峰秀子主演の名作というのは知っていたが、
本当にいい映画でびっくりした。
まず、高峰秀子が美しい。
そこにいるだけで拝みたくなるほどに有り難い。
モノクロ映画なのに、高峰秀子が映る画面だけ華やかになる。
美人は宝だ!と思うほどに美しい。
そして、高峰秀子は上手い。
子供たちに愛される溌剌とした若々しい先生から
夫や子供を失い現実を引き受けて生きていく中年女性へ。
容貌のみならず声色も変えて見事に演じている。
さらに、挿入される唱歌が美しい。
「ふるさと」「七つの子」「仰げば尊し」「浜辺の歌」・・・
あ〜、日本人ならみんなが涙するこのラインナップ。
さらにさらに、小豆島が美しい!と言いたいのだが
モノクロ映画のためいまひとつその美しさが伝わらず
現地を楽しみにしていた。
が。
連日、黄砂のため視界不良。
黄砂ぁー!
本当は、もっときれいな青空に、
たなびく鯉のぼりが見られたはず。
小豆島は
意外と大きくて(日本で二番目に大きい)
のんびりとした島だった。
「二十四の瞳」にあったように
この島からもたくさんの男の人たちが戦争に行って亡くなられたようだ。
立ち寄ったお寺に「陸軍・・・」などと書かれた墓石がいくつもあった。
高峰秀子演じる大石先生は
「戦争なんて嫌」と思いながらも
「先生、一緒に泣いてあげる」と
ただただ子供たちと一緒に泣くしかなかった。
ただ泣いているだけの時代から、ひとつ成長していかなくては、と思う。
泣いてるだけじゃ、いかんのだ。